タキシード

ドレスコードで“ブラックタイ”と書かれていたらそれは “タキシード着用” を意味します。

日本の正装において洋装ではモーニングタキシード燕尾服(第一礼装)があり、それぞれに決められた着こなしの組み合わせに関するルールがありますが、大切なことはフォーマルルールに則って着用することで主催者をはじめ参加されるすべての人ヘの敬意を示すことが出来るということです。

一方でフォーマル用ではありませんが、完成度の高いタキシードデザインをパーティや衣装デザインとして様々な色柄・素材を用いた“ファンシータキシード”なるものもあり多くの場面で目にすることが出来ます。そのようなオリジナルのタキシードを仕立ててみるのもオーダーならではです。

そんな男性の洋装ドレスコードの中から今回はタキシードについて解説していきます。

タキシードはこんな時に着られている

結婚式
披露宴、パーティ
晩餐会
ドレスコード “ブラックタイ”
式典
音楽会
ディナーショーなど

フォーマルウエアの着こなしは時間帯で分かれており、夕方以降の正礼装として“タキシード”があります。ちなみに“タキシード”は米英語、イギリスでの呼称は“ディナージャケット”で同義です。

アカデミー賞(オスカー)でタキシード

世界最高峰の映画賞として名高いアカデミー賞ではレッドカーペットを歩く映画スターや製作者たちがタキシードの装いで登場します。中にはデザイン性のあるタキシードやカラータキシードで登場する方がいるものの、多くの男性はフォーマルルール通りの装い、完璧なフィッティングのタキシードを華々しく着こなされ、このイベントの格式を高めているのを目にすることが出来ます。

タキシードの着こなし

タキシード

着用の時間帯:夕方17、18時以降
ネクタイ:黒の蝶ネクタイ
デザイン:衿ラペルや腰ポケットの玉縁、くるみ釦、パンツの側章(1本)にシルクなどの光沢生地を用いる
     ジャケットの衿はピークドラペルやショールカラー
ベスト :黒の共生地ベストやカマーバンド
シャツ :ウイングカラーや固く糊付けされたイカ胸やピンタックデザイン、カフスはシングル、カフスあるがカフリンクスで留める
ベルト :ベルトはNG、サスペンダーを使用

アクセサリー:カフリンクスx黒オニキスなど、必要に応じてシャツのスタッド釦(フロント釦)x黒オニキス
靴   :エナメルシューズ、オペラパンプス、ストレートチップシューズ

夜の正装であるタキシードに合わせるのは基本が黒のアクセサリーになります。

ちなみに結婚式の新郎が手にする白手袋ははめるのではなく、あくまで手に持つもの。これはこの手袋を剣に見立てて新婦を守る、もしくは剣ではなく手袋を持つことが戦う意思がないことを示すなど諸説あります。

タキシードに腕時計は不要

タキシードに限らずの話ですが、ドレスコードのある式やパーティにおいて時計はしないのが一般的とお考え下さい。時計を気にするしぐさが『退屈そう』などの誤った印象を持たれるからとされています。時間を忘れ日常とは異なる時間を楽しんではいかがでしょうか。
但し式やパーティなどにも様々な格式があり、カジュアルなそれとして腕時計などをファッション的に楽しむのは問題ありません。その線引きはあなた次第ですがあくまで基本を分かっておく事が重要です。