数では少数となってしまった国産生地ですが、情熱を失わず高い技術とモノ作りで世界から支持される生地が多々あります。
コジトテーラードクロージングではそんな国産生地を発掘し皆さまにご紹介したいと考えています。
ということでオーダーいただきました遠州産・コーデュロイのご紹介です。
遠州とは、コーデュロイとは
かつての遠江国のことで現在の静岡県西部を指し、日本最大の綿織物地区の一つ。現在こちらの地区ではコーデュロイ国内生産の90%を占め、その質の高さから世界のハイブランドなどにも提供されています。
日本におけるコーデュロイの歴史は明治期に下駄の鼻緒の素材として人気となり、当初は輸入に頼っていましたがこれを研究し国内で生産できるようになったのが始まりだそうです。その後、同じように(畝のない)ベルベット生地も研究され生産が可能になります。
特徴は近くを流れる天竜川の豊かな水に恵まれ、長きに渡って受け継がれた技術により起毛の立ちが良く、しなやかな風合いを持つ上質な織り上がりとなっています。
因みにCorduroy(コーデュロイ)の名は 「Corde du Roi」corde=畝、Roi=ルイ王朝、つまりはフランスのルイ王朝時代に用いられた『王様の畝』を意味する高級生地とされていました。
セットアップスーツ・お仕立


この冬に注目の生地としてコーデュロイのセットアップスーツをご提案しました。多くはコットン100%によるもので縦に走る畝の太い細いが、コーデュロイの見た目を大きく左右します。
今回選ばれた生地は14Wコール。
数字の後のWの読みはウェールで1インチ(2.54㎝)間に収まる畝の数を意味します。こちらはやや細めの14Wで日本での古くからの呼称は14W・コール。
このように畝が細いと毛足が短くなることもあってギラっとした光沢は抑えられすっきりと落ち着いた印象となっています。ともなればオフィスカジュアルシーンなど着用の幅も広がりそうです。
コーデュロイに求める印象、お好みもあると思いますが濃色のネイビーご希望ということもあったのでこちらの14W・コールをご提案しました。
下の写真はセットアップスーツ、ジャケットで当店がおすすめする9W、11W、14Wと珍しいコットンxウール混紡の8Wの4品番ですが、ご希望があればその他多数ご用意があります。



季節の風物詩といってもいいコーデュロイ生地。メンズ&レディス!クラシックな雰囲気漂う冬のセットアップスーツ、ジャケット、パンツ、ベストなどのお仕立にいかがでしょうか?
コジトなら世界から支持される国産『遠州コーデュロイ』を数多く揃えています。